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ジンガイのチャンニーに囲まれて働く話とその他色々 @hiroyuki_k

実力主義って何よ

大抵の日本企業は三月で会計年度が終わると思いますが、自分の会社を始め、外資系企業はそんなのとは関係なく会社によって会計年度の変わる月は様々だと思います。

そんな中で色々と評価をしたり、されたり、会議をしたり、といったことがあったので思うことがありました。

 

よく『日本企業は年功序列』で『外資系企業は実力主義』みたいなことを言われますが、結構誤解があると思うし、この表現はとても不適切だなぁとよく思います。

 

実力主義』って言葉があまりにも抽象的で、じゃあ一体何の実力なの?と。

それこそ腕力や足の速さで評価できるものならそれが一番実力主義ですが、そんなふうにはいきません。営業職のように完全に売上げや数字で評価されればそれも実力主義なのかもしれませんが、そうじゃない職種の人も多いはずです。

外資系は360度評価、同僚や部下や他部署の人間、場合によっては顧客など様々な角度からレビューをしてもらって評価が決まることも多いですが、そこで損をするのはやっぱり根回しとコミュニケーションが苦手な人です。他人にアピールが上手くて、事前にこういうふうに評価をよろしく、と根回しができる人は評価されることになります。自分の知ってる限り、日本人外国人問わず出世が上手いなぁ、というタイプの人はこういう仕組みをよく理解していて、上手に利用していますね。もちろん実力がある人もいるし、実力がない人もいます。

以外と『実力主義』の実態ってこういうものだと思っています。

出張記 その1

ぼけっとしていたらまた更新が遅れてしまいました・・・。

今年東海岸に数週間ほど出張してきたのでそのことを。

今回のポジションは同僚と上司も全員東海岸にいるので、まずは彼らと慣れる必要があるので行ってきた訳です。

オフィスは郊外にある静かな所で、敷地内に鴨?が闊歩しているような、のどかな場所でした。

 

働く時間帯が・・・

まず驚いたのは働く時間です。

普通に土日休みの仕事なのですが、とにかく朝が早い。

どうやらニューイングランド地方の道路事情は西海岸ほど良くないらしく、渋滞が半端ないため、渋滞を回避するために早く出勤して早く帰る人も結構いるみたいです。

一番朝早く来る同僚は6時にはもう来ていて、午後2時か3時くらいにはもう帰宅していました。

 私も結局7時くらいには会社に行って、4時か5時には帰るようにしてました。

 

色々とでかい

やっぱりみんな体格が良いので、180cmの自分が大きくない。

もちろん横にもでかいので、最近太ってきた自分が痩せて見える。

そして机も広く、感覚としては一人分の机が日本のオフィスの2~3人分くらいです。

マネージャー連中は全員個室付きで、各自色んなものを部屋に持ち込んでました。

どうやら他のオフィスではマネージャーじゃなくても個室が付与される場合も結構あるみたいです。

 

そしてやっぱり

コーラやスプライト等のソフトドリンクは飲み放題。

コンビニに置いてあるようなデカい冷蔵庫にたんまりストックしてあって、飲み放題です。

大体一日に2~3缶は開けてる感じで、こりゃ太るのは当たり前だという感じでした。

 

こんな感じで数週間過ぎて行ったんですが、居心地はよかったです。

みんないい意味で個人主義なので、必要以上に干渉しないし、やることやってれば机の上でなにやってても良い感じでした。

二月からのお仕事

前回でも少し書きましたが、この二月から転職しました。

前職と同じくアメリカの会社にて、サーバ系のインフラを担当しています。

やはり前職の流れがあったので、今回も同僚は全員アメリカ人です。(というかチームメイトは日本にいませんw)

以前のエントリでも書きましたが、今回も例にもれず以下のような日本企業よりはかなり多い感じの面接でした。

1.HRリクルーター

2.直接の上司(ハイアリングマネージャー)

3.エンジニア(サーバ担当)

4.エンジニア(NW担当)

5.エンジニア(サーバ担当)

6.ダイレクター(所属部署の部長みたいなもの)

7.HRマネージャー

8.上司ともう一回

ちなみに、上記3-6の面接が結構肝で、英語で電話面接でした。

結論から言うと、かなり英語的にきつかったです。

今回のチームはUS東海岸がベースなのですが、皆結構訛ってまして、前職の西海岸出身の人達と

比べるとかなりききづらく、何回も繰り返し聞き返してしまいました。

発音がこもっていて、まさに new England ?という感じで、イギリス寄りなのかなぁと。

(ちなみに入社後は現地に出張して研修してきましたので、現地の様子はまた次回に書きます)

後で色々調べたら、私の面接回数はUSでは標準的な感じらしく、上記3-6の面接を一日で全部やってしまうとか。

日本では考えられないですが、アメリカの会社が採用プロセスを重視する姿勢はやはりここでも同じようでした。

外国人と働くということ

転職や出張その他で相当間が空きました。

※改めて書きますが、2月から新しい職場で働いてます。

今回はこの1月までのチームの話です。

僕のチームは日本人は自分しかおらず、後はヨーロッパ、アメリカ、中南米、アジア、とアフリカ以外は全て網羅しているバラエティ豊かなチームでした。

前職がただの日本の会社だった僕にとってはもちろん初めての経験だったのですが、

その中での話をいくつか。

不要な時間外労働は一切しない

残業代が出ないのも一因だったのですが、全員基本的に定時で仕事がなければ即帰る準備をし始めます。

上司も何もなければ『早く帰って!』と言ってくるので、僕も何もなければ早く帰るように心がけてました。

こう言うと物凄くいいイメージですが、深夜対応や休日対応も多かったため、仕事がない時は早く帰宅して備えてたわけです。

気の利いた仕事を期待しない

『一聞いて十を知る』とか『阿吽の呼吸』とか、日本人には割りと馴染み深い感覚、というか信頼関係ってありますが、それはあまり期待できませんでした。

日本人で仲が良くなってくると、『いつもの通りアレもやっといたよ』的な仕事を同僚がしてくれることもありますが、そういったものは期待しないほうがよかったです。

自分が頼んだ時も、(特に海外のチームの場合)いつまでたってもやってくれない場合も結構あるので、催促の仕方も頭を悩ませます。

じゃあどうやって信頼関係を作るか

こう言うとすごく信頼関係が作りづらいのかとも思われるかもしれませんが、そうでもないです。

感覚が少し日本人的なものと違うだけで、頑張れば割りと伝わることが多かったなと思ってます。

例えば、『○○のリストを作っておいて』と頼まれた場合、これだけじゃなくて、自分から違う角度からまとめたものを追記しておいたり、

間違いがあったら訂正しておいてあげたりと、日本の職場でも通用するような丁寧さは伝わります。

自分は海外のプロジェクトマネージャーと電話とメールだけで仕事することが結構ありましたが、

日本人的細かさを使ったドキュメント作成やメール作成は高評価をもらえてたと思います。

最近はグローバル化?の波で日本企業や日本人のワークスタイルがよく槍玉にあがりますが、

それらは悪い部分ばかりではないとよく思っています。

二月からの仕事でも引き続き同僚は外国人ばかりなので、また現職との比較も含めてこの辺りは書くつもりです。

 

 

 

 

電話面接

今回は前回少しお話しした、電話面接についてです。

日本に面接官が少ない外資系企業では電話面接(最近ではビデオも使ったり)はごく普通にあります。

僕の場合は現職に入社する時が始めての電話面接だったので、正直ビビりまくりでしたが、

何回か経験するとコツというか勘所みたいなものがわかってきます。

 

下準備

電話面接なのでカンペ用意すればよくね?と思う人は結構いると思いますが、

個人的にはカンペがあまり役に立ったことはありません。

自己紹介的な文章のメモはいいかと思いますが、技術的なことはカンペを用意しても正直あたったことないです。

面接官も電話面接というシチュエーションを考慮 しているので、僕の経験上、調べてすぐ分かるような質問はしない傾向が強いと思います。

 

会話の切り出し(break the ice)

まずは普通に名前を言ってからご挨拶。

相手も大抵 How are you?的な感じで訊いてくると思いますので、適当に返しつつ、

時差があると思うので "It's 11 PM local time" 等と言ってもいいでしょう。

基本的には面接では圧迫面接は行われませんし、先方も

『緊張させると普段の実力が引き出せない』

と考えているのでカジュアルに進めるのを望んでいます。

 

質問や進行

程なくして志望動機や今までのキャリアについて質問されますが、

あまり長く喋りすぎる必要はありません。

5分以上も志望動機やキャリアについて一方的に喋ると悪印象だと聞いたことがあります。

なるべく簡潔にまとめておいて、面接官の質問を待ちましょう。

僕もそうですが、相手の質問は相手の喋り方や個々のリスニング力による所が多いので、

わからなかったら必ず聞き返しましょう。

それでも怪しい場合は"Do you mean XXX or ○○○?"と質問返しするのも個人的にはアリだと思います。

僕は結構これで切り抜けてきました。

面接官の質問が終わると大抵こちらに質問があるか訊いてくると思いますので、

事前にいくつか考えておいてください。

的を突いた質問は熱意として捉えられることが多いので、質問して問題はないはずです。

アメリカ人のカジュアルなマインドだからでしょうか、"What's your company's strength?"と訊いたら、

『給料がいい』『福利厚生がいい』と答える面接官もいましたw

 

以上が電話面接の大まかな流れになりますが、今のところ自分の経験はアメリカのIT企業ばかりなので、

もしかしたら国や企業風土によって少し違ってくるかもしれません。

自分は違ったよ、って方はコメント頂けると幸いです。

面接と採用:2

前回のエントリの続きです。

面接は日本語と英語、両方あったわけですが、その中で記憶に残っているものをいくつか。

フェルミ推定?  的な質問

  • 東京都○○区の信号の数を数えようとしたらどうすればいいか?
  • 日本に生えている木の本数は?その数え方は?

これらは所謂フェルミ推定と言われているものなんですかね。

よくgoogleの入社問題みたいな話に出てきますが、未だに外資系の面接では使われているようです。

ちなみに信号の質問については、

『その区に走っている大通り(国道等の一定の大きさの通り)を調べると交差点の数が出る。あとは信号を設置するガイドラインや法律があるはずだから、そこと照らし合わせて計算する』

と答えました。

どうにかNGではなかったようです。

 

技術的なプレゼン?のような質問

  • ○○を××するようなスクリプトを書く場合どのように書くか
  • ○○のプロトコルを図を書いて説明しろ

これはどちらも技術的な話なのでIT系ではない方には関係ないですが、新鮮でした。

エンジニア系の方も普段からプレゼンには慣れていたほうがいいと思います。

 

数学的?思考テストのような質問

『円形の池の中央にアヒルがいる。池の外周部分のみを走れる狼がいる。狼はアヒルの3倍早く走れるとして、同時にスタートした場合、アヒルは狼に捕まらずに池の外に逃げることができるか』

単純な数学ですが、アヒルが走る最短距離は円の半径、狼が走る最短距離は円の直径の半分ですから、それをそれぞれの速度で走ったとしてアヒルが走り切る時間が狼よりも早ければ逃げ切れる、ということになります。

後から考えると簡単ですが、ぶっつけで英語で説明するのは正直死にそうでした。

ひとまず、覚えているのはこれくらいで。

面接と採用

前述したように、一昨年今の会社に入社したのですが、面接と採用プロセスも自分には目新しいものばかりでした。

ざっと流れを書いておくと以下のような感じです。

  1. 書類選考
  2. 一次面接と簡単なテスト(日本語)
  3. 他チームのマネージャーと面接(英語)
  4. アメリカのマネージャーと面接(英語)
  5. EUのマネージャーと面接(英語)
  6. 実際の上司と面接(英語)
  7. 人事面接(日本語)
  8. リファレンスチェック

自分は日本の会社で言うところの何の変哲もない『ヒラ社員』なのですが、それでもプロセスの長さには驚きました。

最も緊張したのは上記の3~5だったのですが、なぜかというと、電話面接だったからです。

なんで?電話?と思う方もいるかもしれませんが、日本にあまり人がいない外資系だとよくある話で、

カンファレンスブリッジみたいなフリーダイヤルに時間になったら電話して相手が出て来るのを待つ感じです。

後は普通に志望動機とか質問とかして面接を進めていきます。

やはりこの電話面接というのが曲者で、正直苦労しました。

対面で表情を見ながら話す事がこれほどまでに大事なことだとは。。。と思い知らされる事に。(英語面接の話はまた詳しく書きます)

それでもどうにか面接群を突破すると、最後に待ち受けているもの、それはリファレンスチェックです。

聞いたことない方もいるとは思いますが、簡単に言うと

『前職でのあんたの働きぶりを確認するから一緒に働いてた奴紹介しろや』

ってことです。

日本の会社だと有り得ない!って思いますが、ようは簡単な話で、前職の上司や先輩でちゃんと仲のいい人を

作っておいて、事前にしっかり口裏合わせをしておけば問題ありません。

外資系ってドライなイメージですが、

『リファレンスチェックを受けてくれる奴さえ作れないような奴はいらん』ってことですかね?

アメリカではごく普通にある話みたいなので、外資系に挑戦する人は心構えをしておいてもいいかもしれないです。